梅福(梅野浩壱)さんの木彫


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梅福(梅野浩壱)さんの木彫

井波彫刻(南部白雲木彫刻工房)をやりつつ、但馬木彫にも参加している。

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「切り通しの上に僕ん家があるんだよ」

(鮪山月夜涙滝・夏汗一滴)

2009.5.15に初めて但馬木彫を見に行ったとき、本家の松田政斗さんたちの作品は本(コン、コン、ポン)やHPで見ていたので驚きはなかったのですが、初めて見た梅野さんの作品が非常に魅力を感じた

そこで、約1ヶ月かけてデザイン・コンセプト(原案)を考え、注文した。
細部の形や色のほとんどはお任せ
  2009.6.06 注文
  2010.8.21 完成

どこにもない面白い作品になったと思う。
表から見ても裏から見ても、いろんな仕掛けを入れ込んだので、何倍も楽しめる。
但馬木彫にも面白い作品が多いけど、ここまでストーリー性を出したものはない。
今まで見た但馬木彫の中でも最高傑作に入ると思う。

原案

OmoteYoru_W30cm2.jpgOmoteYoru_W30cm2.jpg

kanban.jpgkanban.jpg
2009.6.6 原案

どうせ作ってもらうなら、もう一捻り・二捻りしたものにしたかったので、この組み合わせから形にまとめた。
タイトルを看板風に彫ったものも、こんな捻り方は絶対に他にはないユニークなものです。

P1050077.JPGP1050077.JPG

原木(楠木)は直径90cm・長さ3m
   ↓
2010.7.8
W31cm×H35cm×D20cm(左図: 垂れているのは割れ止め用の接着剤)
   ↓
完成品はW29cm×H29.5cm×D19cm
(土筆は山桜材)

もっと小さいサイズにしようと思ったのですが、梅野さんからこのサイズを提案された時はちょっと大きいかなと思っていた。
でも、実際に飾ってみると、もう一回りか二回りくらい大きくてもよかったかなと思う。

P1050051.JPGP1050051.JPG
2010.6.10 粘土原型(粘土の量が足りなかったため形は原案通りではない)

切り通し粗彫3-1-mag50-mag75.jpg切り通し粗彫3-1-mag50-mag75.jpg
2010.8.8 粗彫り

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2010.8.21 完成
割れが3本走っている。
3年くらいは世話、和紙を底の周辺に挟んで湿り気を吸い取る(カビが生えることもあるので)必要なのだそうです。買いっぱなしと言うことではないんですね。

3.50kg(2010年8月25日現在)ですが、年月とともにかなり軽くなるそうです。そういうものなんですね。2.90kg(2011.05.30現在)で、予想以上に軽くなっている。

受け取ってからちょうど2週間経った時に、敷板の上で切り通しがくるくる回転するようになりました。よくよく調べると、敷板が反ったためです。
本体の湿気が敷板に移ったためのようです。
こんなことも起きるんですね。
楽に向きを変えられるので、便利ですけどね。

IMG_3718.JPGIMG_3718.JPG<表側> 鮪山(まぐろやま)月夜涙滝

¥80,000(税込)・重さ 2.90kg
W29cm×H29.5cm×D19cm

宝珠が激突し鮪の目の玉ははじき出され、鮪の口を削って切り通しが作られた。

この痛みに耐えかねて鮪の目から1粒の大きな涙が滝となって流れ落ちる。

手前の踏切から伸びている砂利道坂はガードレールもなく、その両側は田んぼが一面に広がっていた。空を見上げると、白い雲がぽつんと浮かんでいた。

IMG_3740.JPGIMG_3740.JPG<裏側> 夏汗一滴

楠(本体)・山桜(土筆、看板)・欅(敷板)
2010.8.21刀

真夏の太陽に照らされ緑色の林が鮮やかに映え、鮪は小さい汗を一滴流した。

子供の頃は汗をかかない体質で、真夏のある日、30分くらい歩いて下校して家に着く直前に、もみ上げのところに汗が一滴出たのを感じて驚いて、母にその汗を見せたくらいです。でも、下まで流れ落ちないくらいのわずかな量だった。

IMG_3767.JPGIMG_3767.JPG土筆(つくし)

梅野さんの提案で無垢の山桜材。
色がぴったり。手で抜けるようになっているが、ゆるゆるではない。

幼稚園の頃、母に夕食用に近くで取ってくるように言われ、結局見つけられなかったことだけが記憶に焼き付いている。

IMG_3753.JPGIMG_3753.JPG眠り猫と僕ん家

宝珠が激突した時、こっちの山の頂上が砕け散りその上に猫が永い眠りについた。
猫は何千年、何万年も眠り続け、体の大半が山の中に埋まっている。

生け垣で囲まれた平屋で板張りの社宅。社宅専用の共同風呂もあった。廃材の木を燃やし高い煙突があって普通の銭湯みたいだった。大人になってから考えると、当時でも珍しかったと思う。

IMG_3780.JPGIMG_3780.JPG涙滝

春になると滝のように崖一面に水が流れ落ちていた。

逆に、大人になってから水がどこから来ていたのか不思議に思うようになった。実は、山の奥にある溜め池から流していたということを何十年も経ってから気づいた。

IMG_3768.JPGIMG_3768.JPG龍の手と宝珠

ゴジラのような龍の手が目の玉を今にも掴みかかろうとしている。
目の玉であり宝珠、実は半分太陽・半分月が鮪山に激突して、飛び散った山の一部が龍の手となった。

原案では宝珠の太陽側は紅色でしたが、梅福さんの判断で(おもちゃのように見えてしまうと言う)、明るい金色になり、表側の月もやや暗めの金色で、微妙な差しかないので、よくよく見ないと分からない。

IMG_3721.JPGIMG_3721.JPG双頭の白狛犬

白い狛犬はなかなか新鮮です。
さすがに2頭を並べるのは難しいので、阿修羅ブームだったので、双頭にしました。
耳が片方ずつで分担して聞いている。
風車マークもいいアクセント。
裏側が阿形、表側が吽形。

IMG_3762.JPGIMG_3762.JPG尻尾坂

尻尾坂を上って行くと僕ん家がある。
1往復半の長〜い尻尾。

実際はざらざら凸凹のコンクリートの真っすぐな30mくらいのけっこう急な坂で、三輪車に乗って下るのが怖かった。その三輪車も引っ越しの時に庭に埋めた。

IMG_3819.JPG

このアングルからだと別の顔に見える。

IMG_3787-2.jpgIMG_3787-2.jpg額風の銘

お寺の額や昔の商店の看板風にタイトルを彫ってもらった。
かまぼこ彫り」というお寺の門の上にある額と同じ技法とのこと。
こんなアイデアはたぶん今まで誰も思いつかなかったでしょう。
実は、この裏側にはさらに一捻りしたものが彫られています。それは秘密です。

但馬木彫の作品 #4

但馬木彫とその周辺展(隔年) at あるぴいの銀花ギャラリー(さいたま市)(公式ブログ)

2011.5/12日(木)~16日(月)
2度目。今回は見るだけと思っていたのですが…。

IMG_6404-2.jpgIMG_6404-2.jpg大日如来さま(未・申)十二支守り本尊

¥28,000(税込)
W8.5cm×H9.2cm×D9.5cm
重さ270g ・楠材?
2011.4.1刀

十二支守り本尊のこの形を見たのが初めてで、
本当に真上を見上げている姿が面白い。
頬っぺたのぷっくりした垂れ加減が良い。
細部まで一番まとまりが良かったので、ついつい買ってしまった。

但馬木彫の作品 #3

但馬木彫展(第2回) at アートスペース繭(東京)

2010.4.1〜10

IMG_3801.JPGIMG_3801.JPGおいで猫

¥12,600(税込)
W7.5cm×H9.5cm×D7.5cm
重さ150g ・楠材
2010.2.20刀

右手・右腕がグローブみたいで太いのが面白い。
顔もかわいいので、ついつい買ってしまった。

但馬木彫の作品 #2

但馬木彫とその周辺展(隔年) at あるぴいの銀花ギャラリー(さいたま市)

2009.5/14(木)〜18(月)
初めて見に行った。買いたいとは思いつつ、今回は買わなかった。
自分で考えたモチーフで作ってもらおうと思っていたので。

DSCF2466.JPGDSCF2466.JPG

DSCF2463.JPGDSCF2463.JPG六牙の象にのって¥105,000

DSCF2467.JPGDSCF2467.JPGのほほん¥12,600

但馬木彫の作品 #1

ねまり牛(但馬風)_P1030294.jpgねまり牛(但馬風)_P1030294.jpgねまり牛(但馬風)

木彫フォークアートおおや

なに想う_13回木彫フォークアートおおや入賞_P1020804.jpgなに想う_13回木彫フォークアートおおや入賞_P1020804.jpgなに想う13回木彫フォークアートおおや入賞
2006.9/27〜10/11(養父市)

017_13回木彫フォークアートおおや入賞.jpg017_13回木彫フォークアートおおや入賞.jpg縁日花火12回木彫フォークアートおおや 山田洋次記念賞
2005.11月

井波彫刻の仕事


神社の山門に取り付ける四神の内の白虎

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